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つくばの産総研サイエンスカフェに行った

http://www.aist.go.jp/aist_j/event/ev2010/ev20100226_2/ev20100226_2.html

なんか冒頭に「一般人相手のお話なので、コアな質問は後でお願いします」とかいう筈だったんだけど、十分話がコアだった気がする。あれがつくば市民のリテラシーレベルなのか?

メモ(抜粋)

  • なぜヒューマノイドロボットを作るか
    • 人の環境や装置がそのまま使える(ショベルカーとか運転できる)
  • 産総研では80年代に二足歩行だかの研究はしてたが、ホンダがP2を90年代に出したせいで国レベルでヒューマノイドロボットを作ろうとした
  • HRP-1はホンダのソフトウェア使ってたが、1sからソフトウェアを独自のものに切り替えた
  • 恐竜ロボ、今日からサイエンススクエアで動く状態で展示
  • いすを取り除くタスク。はじめは遠隔で操作していすをどけていたが、後で自動で処理するようにした(椅子の情報とかどけるかどうかは事前に入れておく)
  • 産総研ヒューマノイドロボチームとしてはまずロボットに人が教えて、その後ロボットが自律で動作することを目的とする
  • だがこれでは売れない(というか市場が大きくない)ので原点に戻って人に似た姿、動作をするものを作ろうと思ってHRP-4Cを手がけた
  • 産総研は市販を前提に作っているため独自開発のモータなどが使えず市販のものを使う。そのためモータを独自で作れるトヨタやホンダに比べて辛い
  • UCROAプロジェクト
    • ユーザのニーズに応えたロボを作るが、途中までを共通化する
  • HRP-2などでは人に近づける必要がなかったが、HRP-4Cで外見を人に似せた結果、動作の不自然さが目に付くようになってしまった
  • HRP-4Cではアキバ系ドール系とリアル(サイバー)系の二つの案が出たが、後者はそっけない、前者は一歩間違えると危ないことになるという理由から中間の姿を取った
  • 歩行はモーションキャプチャでモデルの歩き方を、HRP-4Cの体格にあわせ変換して使っている
苦労話
  1. 顔に化粧を塗ったら落とせない。顔を取り替える必要がある
  2. 花嫁のモデルにしたら花嫁の父親にさせられてしまった
  3. CEATEC初音ミクのコスをさせたら炎上した(海外からすごかったような)
  4. お腹(バッテリー)が減るのが早くて演技ができない
今後の課題
  • 簡単にコンテンツが作れるソフトの開発
  • 人の使う機器で評価、人間を訓練させる為のロボット
  • 鉄腕アトムの影響はあるか」という質問に対しては、人によりまちまちだが自分はある。日本のロボはポジティブで、人間の仲間というイメージがある(海外は敵な印象が強い)
  • HRP-4Cの価格をきめるとしたら、外装抜きにしたらモータの数で決まる
  • HRP-4Cの外装素材はプラスチック・ポリウレタン(FRP?)放熱が考慮されてなかった

感想

産総研=国のプロジェクトで予算うはうはかと思ったら、事業仕分けとか市販を考慮した素材選びなどでなかなか細かいお金との戦いでした。大変だなぁ・・
ただつくば市自体がロボット特区に指定され、中心部でのロボット動作実験とか行うみたいなので、ぜひ放し飼いどんどん実地試験してもらいたいものです。


もし自分がなんか手伝うとしたら、やっぱソフト面でしょうか。ハード買う金がなかなか無いし・・ロボットのシミュレータを一般に使い易くしたりするといいのかなぁ。それか賢い頭。